かなーり前に副局長さまからお借りしていた長谷部誠さんの「心を整える。~勝利をたぐり寄せるための56の習慣~」を、大変長い間かけて今日やっと読み終えました。
隣の席の子は「2時間で読めちゃいましたよ~」とか言っていましたが、私にはとてもそんな短時間で読み飛ばすようなことができる本ではありませんでした。
一つ一つの文章を咀嚼して、自分の経験や自分自身と照らし合わせたりして、そんな風に読んでいたらものすごーく時間がかかってしまいました。
この本を読んでいて学ぶことはとても多かったし、自分が思っていることや経験したことと同じことも書いてあったし、すごいなぁと尊敬できることも書いてありました。
長谷部さんはさすがプロ選手で、とてもO型とは思えないほど細かくきっちりとしている部分もあるし、プロ選手として厳しく自分を律したり自己抑制したりしていて、自分も本当はそうしないといけないんだよなぁ・・・と最初の方は思って、だんだん意識を高める方向に心は進んでいたのですが、後半くらいから、自分にはこんな厳しい生活はやっぱりムリだなぁ。。。と、自分のダメさやゆるさ、甘さを痛感するようになってきて、だんだん読むのが正直少しつらくなってきていました。
だけど、最後の方に来て、まさに自分の心を代弁してくれているようなことが2つ、でてきました。
まず1つ目。
(45)楽な方に流されると、誰かが傷つく。より。
『今でも楽な方に流されそうになることがあるし、実際流されてしまうこともあるけれど、そんなときは両親、恩師など、いろいろな人の顔を思い浮かべる。みんなの存在が弱い心にブレーキをかけてくれる。』
自分の意志が弱くて楽な方に流されてしまうことで、自分を支えてくれている人たちを傷つけてしまう、ということです。
自分が一番辛かった時のことを言えば、オリンピックの前の冬から春にかけてくらいの、その年の日本代表を決める選考合宿をしていた頃の話です。
今だから言いますが、あの頃は合宿の毎日毎日が身体的にも精神的にも本当に辛くて、正直、自分は代表から落ちてしまえばいい、と思っていました。
事故とかに遭って、日本代表の道から脱線できないかなぁ、、、なんて思ったりもしてました。
たぶん、軽く鬱っぽかったんでしょうね。
4月のアジア予選でオリンピック出場が決定するまでは、たぶん自ら「脱退します」とも言えたはず。
でも自分はそれができなかった。
それは、常に両親や職場の皆さんやボート部のみんなや友達や、ここまでいつも元気づけてくれて応援してきてくれたたくさんの人たちの顔が、すぐそこにあったから。
自分がここでもしオリンピックに出場しない、なんていったら、どれだけたくさんの人が、どんなにがっかりすることか。
私は、自分が夢だったオリンピックに出場することが決まった時に、そんな支えてきてくれた皆さんの喜ぶ顔が何よりも見たかった。
その気持ちが、折れてしまいそうだった自分の弱い心にブレーキをかけてくれたんです。
そうしてオリンピック出場が決まり、自分の中でも腹をくくることができたのです。
長谷部さんのこのフレーズを読んだ時、あの時のことをありありと思い出しました。
そして2つ目。ちょっと1つ目に通ずるところがありますが。。。
(56)笑顔の連鎖を巻き起こす。より。
『僕がサッカーをするのは、~中略~「人が喜んでいる顔を見たい」ということもある。』
ワールドカップで、『僕自身は選手として結果には満足できていないけれど、日本国中が元気になって、喜んでくれたのは肌で感じられた。日本を元気にしたい、なんておこがましくて言えないけれど、自分が愉しくかつ必死に研鑽を積むことで、多くの人が喜んでくれる。笑顔の記憶。それこそが僕の仕事に対するモチベーションをかきたててくれる。』
私のパワーの源は、私が勝つことで、応援してくれるみんなが笑顔で喜んでくれるところを見たいと思う気持ち、これが、私が本番でパワーを発揮できる私の強みなんだと思う、と、いろいろな講演とか飲みの席でとかでも言ってきました。
ここ一番の勝負の前・・・①みんなの笑顔が見たい→勝ちたい→何が何でも負けられない→粘り強さ
・・・②みんなの笑顔が見たい→勝ちたい→ミスをしないようにしなければならない→リラックス→冷静に、1本1本正確に
という2つのベクトルが働き、合わさって、勝負強い自分が出てくるのだと、今なんとなく整理ができました。
でも、オリンピックの時は、「みんなの笑顔が見たい」ということがモチベーションである自分にすごく悩んでいました。
他の代表になるような選手はみんな、世界で戦いたい、とにかく勝ちたいんだ、という気持ちがものすごく強かったからです。
私はどうしても、そこまで世界で勝ちたい、という気持ちが湧いてこなくて、こんな自分は代表にふさわしくない、と落ち込んでいました。
まぁそこから、メンタルトレーナーの方にもご協力いただいて、オリンピックに行くことでみんなが喜んでくれるって言うのも立派なモチベーションじゃないか、と肯定的に考えられるようになったのですが。
長谷部選手は、自分のパフォーマンス如何にかかわらず、日本国中が元気になって喜んでくれたのを肌で感じた、と言っていますが、私自身も、日本国中なんて大きなものではありませんが、少なくとも私の周りの人たちや、戸田市や桶川市の人たち、埼玉県の人たち、また全国のボートマンたちなど、それまで自分がかかわってきた人たちの何倍ものたくさんの人が喜んでくれているのは肌で感じることができました。
「勝ちたい」という欲があまりない、というのが自分のコンプレックスでもありましたが、世界で活躍し続けている長谷部選手が自分と同じ考えを持っているのだということがわかって、とても嬉しくなりました。
今日もまたかなーり濃い暴露話をしてしまいましたが。。。
この本に出会えてよかったです。